実は僕、シェアハウスに住んでるんですよ。
月9恋愛ドラマでよく観るアレ。
友人に話すと、「なんか楽しそうだね~!」「ドラマで憧れてた!」とか言われます。
もちろん、実際に楽しいですし、
普通に生きていただけでは絶対に関わることのなかった属性の人ともかかわれて、とても新鮮です。
しかし、いいことばかりではありません。
とくに此度の出版における「原稿執筆~校正作業期間」では、
シェアハウスでの生活がマイナスに働くことも多々ありました。
本記事(とくに前半)では、けっこうネガティブモードが続きますが、
人と比べてしまい、自分に自信が持てない人
自分だけ何の役にも立たない、無能感を感じている人
何者にもなれていない自分に、強烈な劣等感を抱えている人
そんなもどかしさを抱えている人には、なにかしらお役に立てるのではないかと思っています。
人様のお役に立ってないと、無能感を感じる
僕の仕事は在宅ワーク。
かれこれ2年ほど、1日中パソコンとにらめっこしている生活です。
加えて、子どもの頃から「バランスよく」ができないタチ。
商業出版が決まった2024年11月。
いや、商業出版にチャレンジすると決めた2024年7月からは、そのほとんどの時間を原稿の執筆や修正に当てていました。
「あーでもない、こーでもない」
「この表現が気に食わない」
「もっといい言い回しがあるはずだ」
ミスドの2階でブツクサ言いながら、毎日毎日文章と向き合いました。
たぶん、ミスドの店員さんには「あのチョコレート、いつもなにやってんだろ」とうわさされていたと思います。
(僕はいつもチョコレートドーナツを頼みます)
もちろん、そんなことをしていても、
出版するまでお金は入ってきません。
それまでやっていた仕事もほとんど手つかず。
商業出版に向けて動き出してからというもの、収入はバイト並み。
東京に住んでたら、間違いなく水道や電気が止められていたと思います。
シェアハウスならではの格安料金でなければホームレス街道一直線でしたね、100%。
そんな中、シェアハウスのみんなはこう言います。
「自分で生きていけるってすごいね」と。
(そんなことない………)
表面上では強がってはいるものの、いつも心の中でそう言い返していました
ほんとはただ焦ったからやめただけ。
「このままじゃ何者にもなれない」と漠然とした不安に焦り、突拍子もなく会社をやめただけ。
べつに稼ぐ才能があったわけでも、なにか特別なスキルがあるわけでもありません。
「ただ、やめただけ」なんです。
ほんとはみんなのほうが何倍もすごい。
シェアハウスの住人は僕と同世代の子ばかり。
ほぼ同じときに生まれ、同じ時代を過ごした人たち。
そんな彼らが毎日、朝早く家を出て仕事に行き、日が暮れてから帰ってくる。
家に帰ったら帰ったでなにかしらの勉強していて、自己研鑽も怠らない。
お客様に、会社に、日本に、世界に。
みんなは毎日、地球に存在するだれかに貢献している。人様のお役に立っている。
(なのに俺だけ、なにやってんだろ…………)
仕事から帰ったみんなに「おかえりなさい」と言う度、自分の無能さを感じていました。
この世界のだれにも貢献できていない自分に、強烈な劣等感を感じていました。
ただの自己満足。
ただのわがまま。
自分の「本を出したい!」というエゴでやっているだけ。
誰の役にも立ってない。
誰の視界にも入っていない。
世界は標準スピードで動いているのに、自分の半径1メートルだけ時が止まっている感覚。
(置いてかれてる……)
何度そう思ったかわかりません。
AIの進化が止まらぬ昨今、
「時代の波に乗れない」「時代に置いていかれる」という言葉をよく聞きます。
僕はその言葉の意味を、まさにそのとき、体感していました。
『人様のお役に立てていない』
この状態が続くと、人は世界に置いていかれているように感じるんだ。
そう痛感しました。
憧れは、すぐに劣等感へ
話が変わりますが、
SNSやYouTubeがもはや〝当たり前〟になった現代。
スマホ1つで、ありとあらゆる成功者のサクセスストーリーを疑似体験できてしまいます。
「あぁ、僕もあの人みたいになりたいなぁ」
「僕もこんなすごい成功者になりたいなぁ」
そう思うのも束の間。
キラキラとした〝憧れ〟は、すぐに〝劣等感〟に変わっていきます。
スクリーンに映るあの人と比べ、まだ何者にもなっていない。
道端に転がる石ころ同然のちっぽけな存在。
一生かけても埋められないような差に、僕自身も言葉にできない嫉妬や敗北感を抱いていました。
「人と比べず、自分の人生を生きよう」
「自分のやりたいことをやれば、他人のことなんて気にならなくなる」
これらは普段、僕がSNSで発信していることです。
その発信している当人が、誰よりも人と比べ、誰よりも周りを気にしている。
………ほんと、笑えますよね。
「なにか大きなことをしたい!」と思い、始めた商業出版チャレンジ。
しかし、やればやるほど、自分がいかに小さく、非力な人間かを思い知らされていく。
そんな負のドツボにハマっていたとき。
自分の人生を誇る機会をくれたのが、僕がネットビジネスを始めてからずっとお世話になっている師匠でした。
誰かに貢献すること
その日は特別対談イベント。
師匠ともう一人、敏腕女性経営者が、今に至るまでの経緯を話していました。
師匠も女性も、仏のように優しく、貢献精神があるお人。
にもかかわらず、火山が人形となって現れたようなアッツアツのエネルギーが爆発している、そんな方々です。
日曜日の朝9時から。
社会的に見れば間違いなく〝成功者〟に分類される彼らが、そこに行きつくまでの過程を赤裸々に語っていました。
いつもは少し斜に構えてしまう僕。
「そうは言うけどあなたには才能があるから」
「そんなこと言っても僕は凡人だから」
自分がうまくいかない理由を、自分の努力不足以外のなにかのせいにしたい。
決して変えることのできない、遺伝子レベルのなにかのせいにしたい。
100%成功できない人の心を持ち合わせているのが、ほかならぬ僕です。
でも、その日だけは違いました。
悶々と過ごす日々に心がマヒしていたせいか、
その日は妙に、彼らの言葉がスーッと心に染み入ってきたのです。
2人が言っていたことは、とてもシンプル。
「選択して、集中する。
そして、小さな貢献を積み重ねる」
今までアホほど読んできた自己啓発本にごまんと書かれていた言葉。
一見すると、「成功するための方法」のように思えます。
でも、少なくともあのときの僕には、置いてかれた気持ちから抜け出すためのヒントに聞こえたんですよね。
たぶん、きっと変わらない。
世界を変えるほどのイノベーションを起こした起業家も。
地球の歴史を塗り替えるほど大きな発明をした稀代の天才も。
毎日スクリーンに映る、キラキラした成功者たちも。
おそらく、大きくは変わらないんです。
ただ、目の前の小さな目標を、コツコツと達成してきただけ。
ただ、目の前にいるだれかの悩みに、真摯に向き合ってきただけ。
才能とか、センスとか、人脈とか、運とか。
そんなものは二の次でしかない。
『今の自分にできることで、誰かに貢献する』
ただそれだけ。
そのシンプルなことを、どれだけ真摯に積み重ねられたか。
それだけなんだと。
心から納得できた瞬間でした。
あなたに伝えたいメッセージ
たぶんなんとなく察しがついていると思いますが、
この記事をとおしてあなたに伝えいたいことは、もうこの一言しかありません。
「 身近な人に、貢献しましょう 」
べつに大それたことをしなくたっていいんです。
毎日行くお店の店員さんに、笑顔であいさつをする。
近所で掃除してくれてるおっちゃんに「キレイにしてくれてありがとうございます」と一言添える。
SNSで毎日コメントしてくれる人に、「いつも応援ありがとうございます」と伝える。
シェアハウスのゴミが溜まっていたら、当番とか関係なく捨てにいく。
ほんの小さなことでいいんです。
安っぽい自己啓発と思われても構いません。
小さな「誰かへの優しさ」が、
自分の中に「誰かの役に立てている」という実感を生み出す。
そしてその実感が、世界に置いていかれているような感覚から救い出してくれる。
大げさに聞こえるかもしれませんが、少なくとも僕はそう感じました。
なのでもし、今なにかに一生懸命取り組んでいて、その結果なかなか出ずに落ち込んでいる人がいたら、
ほんの少しだけ、視線を「自分以外の誰か」に向けてみてください。
笑顔、あいさつ、お礼、なんでもいいから、いつもより少し力を入れてみてください。
相手を喜ばせるために。
そしてなにより、自分自身を誇りに思うために。
その小さな思いやりが、もがき続ける現状を打破するキッカケとなるはずです。
かくいう僕も今回、たくさんの方に協力・応援をいただきながら、本を出版することができました。
本をとおして、ひとりでも多くの人にプラスの影響を届けられたら、とてもうれしいです。
ただ、本がうんぬんかんぬん以前の、最も根底の部分。
「目の前の人に貢献する」という原点は忘れずにいたいなぁと思ってます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
そしてこんな長い文章をいつも読んでくださり、本当にありがとうございます!!!
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