本の概要
司会:
本日お話を伺うのは、『失敗の手紙 ~二十歳の俺から、未来の僕へ~』の著者、片山翔太さんです。
改めてよろしくお願いいたします。
片山:
よろしくお願いいたします!
司会:
冒頭で片山さんのご紹介をさせていただきます。
愛知県ご出身で東海学園大学をご卒業後、上京し企業に勤務。
その後、福岡県北九州市に移住され、現在は作家としてご活動されています。
本日は片山さんをお招きし、書籍のお話など伺いたいと思います。
改めまして、よろしくお願いいたします。
片山:
よろしくお願いいたします。
書籍の紹介
司会:
では早速お話を伺っていきたいと思います。今回発売されました『失敗の手紙 ~二十歳の俺から未来の僕へ~』について、どういった書籍なのか概要をご紹介いただけますか?
片山:
はい、ありがとうございます。
一言で言うと、読んでくれた方に「一歩踏み出す勇気を届けるため」に書いた本になっています。
特に18歳から25歳くらいの、いわゆる〝Z世代〟の方々に届けたいと思っています。
タイトルのとおり、20歳の自分――当時は大学2年生くらいですが――が、実際に未来の自分に向けて手紙を書いていたんですよね。
で、その手紙はパソコンの中にWordファイルとしてずっと残っていて……。それを昨年(2024年4月)、24歳の僕が偶然見つけたところから物語が始まります。
なぜ「踏み出す勇気」が大切なのか?
司会:
ありがとうございます。
今回の書籍、私も拝読しました。
ストーリー自体がおもしろいので、ここでネタバレ的に話すよりもぜひ読んでいただきたいと思います。して、私の意見としては、本書の大切なテーマが主に2つに分けられると思いました。
1つは「踏み出す勇気」
もう1つは「成功体験」です。
まず、この「踏み出す勇気」についてお伺いします。
なぜここにフォーカスされたのでしょうか?
片山:
はい。やっぱり「一歩目を踏み出すときが、1番勇気や覚悟がいるから」ですね。
例えば〝転職〟
多くの場合「会社を辞めて新しい会社に入る」という決断をするときが、1番勇気が必要だと思います。
でも、いざ新しい会社に入ってしまえば、慣れない仕事はあってもやっていくうちにどうにかなります。
だからこそ「最初の一歩」に強く焦点を当てました。
司会:
確かに、思い切って踏み出すのは難しいですよね。
ただ、今の職場に強い不満や怒りがあって、それを原動力に動く—あるいは我慢の限界になって動かざるを得ない—人もいると思います。
逆に言えば、そうではないシーンでは一歩目が出ないことも多いと思います。原因は何でしょう?
片山:
1番根底にある原因は「情報不足」だと思います。
「具体的にどう動けばいいのか?」その明確なイメージがないからです。
どんなにメンタルやマインドセットを整えても、情報がなければ動きようがありません。
例えば、僕は今回〝出版〟を経験しました。
だからもし「2冊目を出す」と言われたら、情報や知見があるので一歩踏み出しやすいです。
でも、情報も知見も、あまり興味もない「韓国でK-POPスターを目指す」と言われたら?
ノウハウも応募先も分からず、動き出せません。
今のは少し極端な例ですが、
最初の一歩が出ない根本原因は、情報不足にあると思っています。
「一歩踏み出すため」の 0.1歩目
司会:
なるほど。では情報不足を補うためにできることは?
片山:
今の時代ならGoogle検索やChatGPTに聞くのが1番早いと思います。
あるいは、本を読んだり、同じことをやっている人に直接アドバイスをもらう。
人と会うのにわざわざ海外まで行くとかはしなくてもいいと思いますが、多少のお金ならケチらないほうがいい。
司会:
たしかに、検索や本で調べるだけでも一歩目が軽くなりますよね。リスクも小さいですし。
片山:
そうですね。本を買って理解できなくても失うのは1500円くらいですから。
司会:
情報を調べた上で、実際に踏み出すための「0.1歩」みたいな小さなアクションはどう考えれば?
片山:
「小さな目標を決めること」が大事です。
例えば飲食店をやりたいなら、まずは知り合いの経営者に話を聞く。
その次に保健所に行って営業許可を調べてみる、など。
いきなりお店を出すのではなく、「0.1歩」「半歩」として細かいステップを設定することが大切。
まぁ、言葉にすると当たり前のことなんですけどね(笑)
「考える」だけでなく、実際に紙に「書いて」明確にするのが効果的です。
「ターニングポイント」って気づけるのか?
司会:
今回のご著書の中で「ターニングポイント」という言葉が出てきます。
これは実際にそのとき、その瞬間に気づけるものなんでしょうか?
片山:
僕の感覚では「気づく」というより「振り返ってみてわかるもの」です。
現に今回の出版も僕の人生のターニングポイントの一つだと思っています。
が、それは原稿や企画書を入念に準備した〝結果〟として掴めたこと。
実際に原稿を書いてるときは、「ここがターニングポイントだ」なんてわかりません。
ただ、1つだけ言えることは、
「待っていてもターニングポイントは来ない」ということ。
積極性や主体性を持って動いていないと、せっかくのチャンスもモノにできません。
「成功体験」と「小さな目標」
司会:
踏み出した結果、「成功体験」を得られると、次の一歩も踏み出しやすくなると思います。
肝心な「小さな成功」を得るためにはどうしたらよいでしょう?
片山:
やっぱり「小さな目標を決めること」です。
例えばプロ野球選手を目指す中学生なら、まずは高校の野球部に入る。
次は120kmを投げる、次は130km、140km……と積み重ねる。
大きな目標だけだと0か100になってしまい、心が折れる人が多いです。
営業の仕事でも「今月10件契約」ではなく、「まず3社に説明する」と小さなゴールを自分で設定すれば成功体験を積みやすい。
もちろん、会社に勤めている以上、全体目標も大切ですが、その途中に自分なりの目標を立て、小さな成功を刻んでいくことが重要だと思います。
「そもそも、やりたいことがない」悩み
司会:
ところで、若い人が「そもそもやりたいことがない」というケースも多いと思います。どう考えますか?
片山:
おっしゃるとおりだと思います。
実際、地元で授業をしたとき、
高校の先生から「今の生徒はやりたいことがないのが悩みなんです」と言われました。
幼稚園児や小学生なら「サッカー選手」「YouTuber」「アイドル」など壮大な夢を語ることも多いですが、高校生になると現実的になって「公務員」「会社員」みたいなのが多い。
もちろんそれらの職業を否定する気はなく、すばらしい職業だと思っています。が、無理そうな夢や突拍子もない夢を描く子が少ないというのは、肌感覚として感じています。
とはいえ、全員が大きな夢を持つ必要はないと思います。
人によってストレス耐性も違うし、「どうしてもやりたい!」という強い欲望があれば自然と大きな夢につながりますからね。
その欲望がいつ湧き出るかは、わかりません。
「夢がない」と悩む高校生へアドバイス
司会:
では「夢がない」と悩む高校生に、一言アドバイスするとしたら?
片山:
とにかく「やってみた回数を増やすこと」です。
成功でも失敗でもどちらでもいい。
新しいことに挑戦する、やること自体を目的にすれば、経験が増えます。
経験がないと想像力も育たない。
だからとにもかくにも、まずは「動く」ことが大切だと思います。
ラジオ後編のご案内
司会:
本日は『失敗の手紙 ~二十歳の俺から未来の僕へ~』の著者、片山翔太さんにお話を伺いました。
また来週も後編として続きを伺いたいと思います。
片山さん、本日はありがとうございました!
片山:
ありがとうございました!
司会:
それでは来週月曜日18時半からの後編もぜひお聞きください。
後編の記事も、近日中にアップいたします。
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