絵本『主人公ハウ』|「本当に生きたい自分」と「こう生きなければならない自分」

絵本

大人は楽しいぞ!

自分の子どもに、あるいは自分に近しい存在の子どもに。

胸を張って言えますか?
自信を持って即答できますか?

少しでも躊躇してしまいそうであるならば…..。

もしかすると本当に生きたい自分こう生きなければならない自分がケンカしてしまっているかもしれません。

 

***

 

これは僕がネットビジネスを通じで学んだ教訓です。

 

僕は大学4年生の頃(21歳ですかね)から、ネットビジネスをかじっていました。

一応認識をすり合わせておくと、僕の言うネットビジネスは基本的にパソコンで、ほとんどの業務をこなせるビジネスです。

コロナ真っ只中でしたからね。
授業も就活もすべてリモート。

バイトは就活前にやめ、卒業までの短期間で雇ってくれるところはなかなかない。

単発のバイトをダラダラとこなしながら、家でぐーたらする日々が漫然と続きました。

 

さすがにそんな日々に嫌気がさしたのか。
「これはさすがに人生の無駄遣い過ぎる」と思い、読書を始めます。

とはいえ、すでに漫画で部屋が溢れかえって汚部屋….。
紙の本ではなく、電子書籍で読むことに決めます。

なんかそれっぽいタブレットを買って、わざわざカフェに行って読む。
視力は良いのに、伊達眼鏡なんてかけたりしちゃって。

「朝からカフェでコーヒーを飲みながら読書する俺、カッコいいでしょ」と、周り(正直に白状すると、店員さん)にアピール。

ニヤニヤニヤニヤ。
優越感で気持ちよくなってるんですよね~。

気持ち悪いったらありゃしない!

 

そんな日が続く中、突如として転機が訪れます。

300円くらいで買った電子書籍の巻末に付属していた公式LINEに登録。

なんてたってタイトルや書籍内に「作家になれる!」って書いてあるんですからね。
曲がりなりにも「本」が好きだった僕にとっては、かなり魅力的なフレーズでした。

その公式LINEの無料相談で後に「師匠」と敬う方と出会い、そこから僕のネットビジネス人生はスタートしていきました。

 

***

 

そんなこんなでネットビジネスを3年弱。
僕は24歳になりました。

師匠のもとネットビジネスに力を入れ、軌道に乗ってきた。
新卒入社した会社も1年でやめました。

東京ではあるものの23区外。
一人暮らしで特にお金もかからないので、かなりアッサリ脱サラできた印象です。

 

あれ? 意外と余裕じゃん、人生

ぶっちゃけイージーモードすぎて、甘っちょろい考えもしてました。

ちょっとできたら天狗になる。
まるでどこぞのガキ大将ですよ(笑)

 

そのせいか、まぁ案の定壁にぶち当たるわけですよ。

「あれ? なんか俺、成長速度遅くなった…..?」と。

以前よりも成長速度の衰えを感じ、その事実に不安を覚えます。

 

事実、収益に関しても伸びてはいましたが、その伸び率は以前よりも少なくなっていました。

会社も辞めていたので、今やっているビジネスが上手くいかないとシンプルに困ります。食っていけません。

会社員時代にはあまり感じていなかった、お金のストレスの脅威をまざまざと感じる日々が続いたのです。

 

もちろん、毎週のように師匠に質問しました。

「こーしよう」「あーしよう」「そーしよう」

師匠はネットビジネスの雄。
何を質問しても、的確なアドバイスを返してくれます。

 

アドバイス→実行→アドバイス→実行→アドバイス→実行→アドバイス→実行……..。

お金お金お金お金お金お金お金お金お金お金お金お金お金お金お金お金お金……..。

 

もうね、成長速度とかどうでもいい。
とにかくお金が欲しかった。

だってストレスがヤバいんだもん。

来る日も来る日も、
脳内は「お金」の二文字で埋め尽くされていきました。

 

***

 

そんな気が立った毎日を送ること、1年。
つまり、脱サラをしてから1年ということになります。

お金だけを目指して、師匠の教えを繰り返す。
そんな日々を毎週のように繰り返しました。

やっぱり実績者の教えはすごいですね。
アドバイス通りに動けば、それなりに結果はついてきます。

気づいたら、僕にもアドバイスをさせていただくような方も増えました。

 

「あ~、よかった。一時はお金の不安でどうなることかと思った…..」

収益も増え、尋常じゃないお金のストレスも和らいだ。

 

…………………わけではなかったんです………。

 

むしろ、逆。
不安がどんどん膨れ上がっていくのです。

「今あるお金がなくなったらどうしよう…..」
「今の収益が途絶えたらどうしよう…..」
「もっと収益を伸ばさないと…..!」
「いやいや、念のため他のビジネスも始めないと…..!」

今度は増やすだけでなく減らさない意識も芽生え、次から次にお金の問題が出てきます。

 

この頃はベッドに入ってもお金の不安がグルグルと駆け巡り、眠れない日々が続いたり、
シャワーを浴びたり、自転車に乗ってても、ふとしたときに不安を感じていました。

今思い出すと、当時の記憶はどこか灰色の霧がかかっていたようにも思えます。

 

まさに死んだ魚の目をしているような最中。
とある用事で愛知県の実家に帰ることになりました。

久しぶりの実家、家族、地元。
東京での暮らしを離れ、ひと時の癒しの時間でした。

 

地元に帰ったとき、僕が必ず行く場所があります。
高校の野球場です。

高校時代は野球部でした。
毎日毎日、夜22時近くまで練習。

監督に雷を落とされ、真っ白なユニフォームが茶色になるまで練習していた懐かしの場所。

此度の帰省もいつも通り、グラウンドに向かいました。

 

温かい春の日差しを浴びながら、その風に吹かれてグラウンドを見つめる。
授業中で誰もいない殺風景ながらも、僕の目にはあの頃の仲間と練習していた光景が見えています。

 

でもね、僕は別に過去に浸っているわけではないんですよ。

「懐かしの場所に戻って、昔のキラキラとした自分を思い出し、初心を取り戻す」

よくある話だとそんな美しい物語があると思いますが、僕の場合は違います。

 

むしろ逆。

あの頃は監督に気に入れられようとか、キャプテンとして部員や先生に良い顔をしようとか、学校でも優等生でいようとか

他人の評価ばかりを気にした……。
他人から見てこう生きるべきだという、そんなくだらないことを考えていたのです。

だから正直に言ってしまうと、高校時代に良い思い出はあまりありません。
なにかと息苦しかった印象が強いです。

 

そんな高校時代と今の自分が重なったからでしょうか。
グラウンドを見ながら、今の自分を客観的にみることができたのです。

そして、気づいたらこんな言葉をこぼしていました。

「あぁ、俺は今、誰の人生を生きているんだろう……」

 

たぶん、僕は「お金さん」の人生を生きています。

もう少し具体的に言うとお金を稼ぐことが幸せにつながり、お金がたくさんある人生こそが成功者の証なのだという、おそらく日本に多く存在する「どっかのだれかさん」の人生を生きていました。

…….でも、どうだろう………。

俺、脱サラしてからの1年、幸せになったかな……..?

『セイコウシャ』に近づいたかな………?

…..むしろ、どんどん遠ざかっているように感じる…….。

 

もちろん、お金は大切。とっても大切。
お金は僕たち人間が豊かな人生を生きるために、最高の手助けをしてくれるパートナーですから。

でも、今の僕は、お金に支配されています。

ほんとは「お金」に縛られず、もっと他にやりたいことがあった気がするけど…..。
お金を「できない理由」にして、なにかと逃げ続けていたものがあった気がするけど……。

もうそれは思い出せない。

 

上京当時。
もっというと脱サラ当時。

胸の中でキラキラ輝いていた、成し遂げたいことがあった気がするけど。

もう忘れちゃった…….。

 

***

 

そんな葛藤の中、抱いた感情。

一切の言い訳を抜きにして、自分の心に正直に生きる理想の自分

お金を「できない理由」として逃げ続けてきた現実を知った自分

2人の自分の葛藤を正直に綴った物語。
それが本作主人公ハウです。

 

「あなたの挑戦に”待った“をかけているのは、だれですか?」
「あなたの本心を曇らす”不純物“の正体は、なんですか?」
「あなたの可能性に”“をしているのは、あなた自身ではありませんか?」

夢と現実。理想と現実。本心と現実。

本当に生きたい自分こう生きなければいけない自分との狭間で悩んでいる方にとって、少しでも助けになれば幸いです。

 

本記事執筆時、『主人公ハウ』を制作してから7カ月経ちますが、
僕は今なら「大人は楽しいぞ! もう楽しくってしょうがない!!」と即答できる自信があります。

 

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絵本で紡ぐ『勇気の羅針盤』シリーズ
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この記事を書いた人
片山翔太

●プロフィール
2000年生まれ24歳。
【出身】愛知県田原市
【在住】福岡県北九州市
【職業】作家
【得意ジャンル】物語系・エッセイ
【友だちになりたい漫画のキャラクター】ウソップ
【板チョコ】ホワイト派
【カレー】野菜ゴロゴロ派

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