自己啓発本なんて読んでも意味ない
こういう主張聞くたび、「それもひとつの自己啓発じゃろうがい!」と百人一首ガチ勢並みのスピードでツッコミを入れたくなります。
……とまぁくだらない冗談はさておき(笑)
たしかに、言いたいことはわかるんですよね。
- 超短期間のモチベーションアップにしかならない
- 偏った思想になりやすい
- いろんな人がいろんな主張をしているので、結局なにが正しくて、どんな考え方をしたらいいかよくわからなくなる
- 「自己啓発本読んでる俺、カックイイ~!!」と、メガナルシスト化しやすい
ってな感じで。
書いてある内容が気持ちのいいことが多いので、
「自己啓発本を読むこと自体が目的になりやすい」っていう部分はたしかにあると思います。
でもさ………。
べつによくない?
「読むこと自体が目的」って、正直、そんなに悪いことじゃないと思うんですよね。
僕は基本、毎日90分~2時間は読書をしていますが(読書家アピールしてるわけじゃないよ)
「よっしゃー! この本読んで、明日からの人生を輝くビクトリーロードにしてやるぜ!」とか思ったこと一度ありません。
シンプルに「なんかこの本、おもしろそう」と思って読むだけです。
もちろん、中にはいわゆる「(僕にとっての)ハズレ本」はありますよ。
「あれ? 経本(お経が書いてある本)読んでた?」ってくらい、眠りに誘われるときもありますよ。
でも、僕の人生のターニングポイントには、必ず「本」の存在がありました。
大学3年生の頃に、ソフトボールの部活動をやめる決断をしたときも。
バイト時代を含めて2年間、お世話になった会社を辞める決断をしたときも。
実現する保証なんて1ミクロンもない〝商業出版〟を目指したときも。
(※商業出版:出版社を介して、全国書店に流通する出版形態)
必ず、なにかしらの「本」が、その決断を後押ししてくれたんですよね。
ということで、本記事では、僕が今まで読んできた本の中でもとりわけ心を動かされ、
そして「自己啓発であり、小説」という読みやすい書籍をご紹介しております。
あなたにとってかけがえのない一冊が見つかれば、とても嬉しいです。
本記事でご紹介する本
本記事でご紹介する書籍の中には、読み放題サービス『Kindle Unlimited(キンドル・アンリミテッド)』に加入されてる場合、無料で読める本もございます。
第5位 『幸せジャンクション』
【著者】香住 泰
【タイトル】幸せジャンクション キャンピングカーが運んだ小さな奇跡 【出版社】ディスカヴァー・トゥエンティワン
【出版日】2023.01.27
【どんな本?】
「思いどおりにいかない人生こそ、思いがけない幸せにつながっている」と教えてくれる本
【この本がおすすめの人】
「過去にとらわれ、将来が不安で一歩が踏み出せない」人
******
突然会社が倒産し、路頭に迷った男・浜浦さんが、退職金代わりにもらったのは――まさかのキャンピングカー。
「いやいや、これでどうしろと!?」とツッコミつつも、その車に乗って旅に出る彼。
行く先々で、ワケありな人々と出会い、語り、助け合いながら、出会った人々、そして浜浦さん自身の人生も少しずつ変わっていきます。
この本が教えてくれた学びを一言で言うと、「人生、遠回りが近道かもよ?」ってこと。
寄り道、道草、思わぬハプニング………全部含めて、人生は〝分岐点(ジャンクション)〟の連続。
そこで出会う人や出来事こそ、なによりのギフトなんだなぁと思わされました。
事実、僕自身も読みながら「予定通りにいかないからこそ、おもしろくなることってあるよなぁ」と何度も共感。
過去を悔やんだり、未来を不安に思ったりしがちだけど、
今この瞬間の〝誰かとの出会い〟に目を向けるだけで、案外幸せや楽しみはすぐそこにあったりする。
そんな忘れがちだけど大切なことを、浜浦さんが優しく教えてくれた気がします。
(いろいろ言いたいけど、結構ネタバレ要素強くなっちゃうからここまで!笑)

ぜひ「最後まで」読んでほしい一冊です!
第4位 『神様の定食屋』
【著者】中村 颯希
【タイトル】神様の定食屋 【出版社】双葉社
【出版日】2017.06.18
【どんな本?】
「どんな人にも語られていない物語がある」と気づかせてくれる本
【この本がおすすめの人】
「人との関わりをもっと大切にしたい!」「自分の視野を広げたい!」と思っている人
******
突然の事故で両親を亡くした主人公・哲史は、妹の史穂と一緒に家業の定食屋『てしをや』を継ぐことに。
ただし哲史は料理が全然ダメ。壊滅的。
レシピ見ても「ん?どゆこと?」状態。
そんな彼が「誰か料理教えてくれ〜!」と神社で願ったら、まさかの神様登場(笑)
しかもその後、未練を抱えた〝死者の魂〟が哲史に次々と憑依し、
料理の腕を勝手に磨いてくれるという摩訶不思議展開に………。
もちろん、その魂たちはもともとは人間だったわけですから、そりゃまぁ伝え残した思いや後悔などの〝未練〟を抱えているわけですよ。
哲史は彼らと共に料理を通じ、人の心に向き合っていく――という、人間ドラマと自己啓発的な要素がMIXされた、そんな物語です。
僕が本書を読んで得た学びは、「誰しもに“人生の背景”がある」ということ。
文章にするとシンプルすぎて「そんなの当たり前だろ」と一蹴されそうですが、
僕にとっては「人の見方」に影響を与えてくれたすばらしい学びでした。
たとえば、今日、はじめて行ったカフェの店員さん。
GWでカフェが混みすぎてたからコワーキングスペースに移動して、そこで会ったスタッフさん。
そのコワーキングスペースのフリードリンクの使い方がわからなくてアタフタしていて、優しく教えてくれた爽やかイケメン君。
僕からしたら「今日初めて会った人」であり、「たぶん、今後二度と会わないだろう人」なんです。
でも、彼には彼らなりの〝ストーリー〟があり、これまで生きてきた何十年のストーリーの〝最新話〟として、僕に出会ってくれたわけなんですよね。
僕は今まで(と言っても1年前にこの本に出会ったときくらいまで)、
「主人公は僕」「それ以外は脇役かモブキャラ」みたいな、天上天下唯我独尊型・傲慢ジャイアニズム野郎っぽいところがありまして………。
でも、本書を読んで「あぁ、みんなそれぞれ、自分の人生の主人公なんだなぁ」って気づいたんですよね。
(文章にすると当たり前すぎて、書いてるこっちが恥ずかしくなってきますが。笑)
一杯の味噌汁にも人生が詰まってるってわけですなぁ。(なんつって)

本作は全5冊あります! 読み物としてもすっごくおもしろい!
第3位 『成瀬は天下を取りにいく』『成瀬は信じた道をいく』
【著者】宮島 未奈
【出版社】新潮社
【1作目】成瀬は天下を取りにいく(2023.03.17)
【2作目】成瀬は信じた道をいく(2024.01.24)
【どんな本?】
「自分の信念を貫くことが、周りにも好影響を与えること」がわかる本
【この本がおすすめの人】
「周りの意見に振り回されず、他の誰でもない〝自分〟が納得する人生を送りたい!」という人
******
「成瀬は天下を取りにいく」
「成瀬は信じた道をいく」
読了直後に思わず出たのがこの一言 ──「ありがとう、成瀬!」
この作品、ズドンと衝撃がくる感じじゃなくて、気づけば心にスッと染み込んでくるタイプのやつ。
読んでるうちに、「あれ? 俺、スーパーマンのスーツ着てた?」ってくらい心が強くなる学びがあるんですよね。
本シリーズの主人公・成瀬あかりは、自分の信じた道を突き進むマイペース女子。
空気は読まないし、遠慮もしない。
でも、なんか……めちゃくちゃカッコいいんです。
「こんな友だち(彼女)いたら、楽しいだろうな!」って思えるんですよね。
そんでもって僕なりに「なんでこんな惹かれるんだろ?」といろいろ考えた結果、その答えはシンプルでした。
成瀬は「自分の行動〝だけ〟に期待している」から
他人の反応も、
世間の評価も、
挑戦の結果に執着しない。
大事なのは「自分がどう生きたいか」
ただそれだけ。たったそれだけ。
自分が決めたことを「やるか・やらないか」で、自分を評価しているんですよね。
そんな我が道を行く成瀬の姿に、前に進む勇気をもらえるんです。
加えて本書は、〝エンタメ〟的な要素もあっておもしろい!
笑えるとこも多いし、地名とかもリアルで聖地巡礼したくなるし(笑)
ほんと、まだ読んでない人がうらやましいくらい!
成瀬シリーズ、マジでおすすめ!! 今すぐ読んでほしい一冊です♬

「自分らしく生きたい!」と思える一冊!
『成瀬は天下を取りにいく』『成瀬は信じた道をいく』については、以下の記事でさらに詳しく話しています。
⇩ ⇩ ⇩ ⇩ ⇩

第2位 『夢をかなえるゾウ 0』
【著者】水野 敬也
【タイトル】夢をかなえるゾウ 0 ガネーシャと夢を食べるバク 【出版社】文響社
【出版日】2022.05.19
【どんな本?】
〝夢の本質〟がわかる本
【この本がおすすめの人】
夢や目標はないが、本心では「このままでは人生後悔しそう」と思っている人
******
『夢をかなえるゾウ0』は、シリーズの中でもちょっと変わりダネ。
なんと本作は〝夢がない〟主人公が登場します。
だいたいいつもは主人公がなにかしらの夢・目標・願望を持っているのですが、
今回はしょっぱなから「そもそもかなえる夢がないんかーい!」って感じで詰み状態(笑)
主人公も「なんかこのままじゃヤバい気がするけど、やりたいことがわからん……」って人で、とくに若い世代(Z世代)の人たちはめちゃ共感できると思います。
SNSで成功者が見えすぎる現代。
「夢を語る=イタい」と思われそうで、つい本音を隠してしまう。
あるあるですよね。
でも、僕は思うんです。
誰かが夢を追う〝姿〟は、それだけで誰かの背中を押せるって。
誰かの〝一歩を踏み出す勇気〟の一助になれるって。
この本は、「夢はないけどなにかを変えたい!」と思ってる人の背中を、そっと押してくれる一冊。
「今のままじゃモヤモヤする……」と感じているのなら、ぜひ読んでみてほしい。
きっと、心が動く学びがあるはずです。

もちろん、エンタメ要素も盛りだくさんですよ!(笑)
『夢をかなえるゾウ0 ガネーシャと夢を食べるバク』については、以下の記事でさらに詳しく話しています。
⇩ ⇩ ⇩ ⇩ ⇩
https://shota-blog-life.com/a-real-dream/7556/
第1位 『上京物語』
【著者】喜多川 泰
【タイトル】上京物語 僕の人生を変えた、父の五つの教え 【出版社】ディスカヴァー・トゥエンティワン
【出版日】2009.02.20
【どんな本?】
〝本当の成功者〟がわかる本
【この本がおすすめの人】
漠然と「成功者になりたい!」とは思っているけど、具体的にどう行動していいかわからない人
******
「たった1冊だけおすすめしていいよ」と言われたら、迷わず本書を選びます。
僕の人生に、心に、まるで横っ腹に槍をブッ刺されたような衝撃を受けた一冊。
それが喜多川泰さんの『上京物語』です。
主人公は、東京の大学に進学する高校3年生。
物語の舞台は、東京に行くための新幹線です。
その車内で主人公が父親から渡された分厚い「手紙」を開くところから物語は始まります。
この手紙がまたすごくてですね。
ただの助言でも、「こんなことあったねぇ」という思いで話でもなく、
〝人生の教訓〟がぎっちぎちに詰まってるんですよ。
読んでいると、知らず知らずのうちに凝り固まっていた〝常識〟が、洗い流されていく感覚になるんです。
僕自身、社会人3年目の4月に本書を読み、ゴリラに頭ぶん殴られて重度の脳震盪起こしたんじゃないかと思うくらい、グワングワンに心を揺さぶられました。
冗談抜きに、本を読んではじめて涙を流しました。
僕は本書を読んで気づいたんです。
社会人になって2年。
いつの間にか「流れるプールのような常識の渦」にどっぷり浸かってたことに。
それに気づいて、自分に喝を入れたくなったんですよね。
具体的に言うと、会社を辞めました。
今、この瞬間が、あなたの人生で1番若い日。
20代だろうと、30代だろうと、40代だろうと。
ましてや50代、60代だろうと関係ない。
「社会というお面をかぶった〝常識〟から抜け出すため」に、ぜひ読んでほしいです。
これはもう、「おすすめ」じゃなくて、「土下座してお願い」するレベルです!(笑)

〝本当の成功〟がわかる1冊!
『上京物語』については、以下の記事でさらに詳しく話しています。
⇩ ⇩ ⇩ ⇩ ⇩

まとめ
社会に出て、悩みや迷いが増える20代。
そんな時こそ、自分の考え方を整えてくれる「バイブル本」が味方になります。
今回紹介した5冊は、どれも「ただの物語」じゃなく、「生き方のヒント」が詰まった自己啓発小説。
一冊でも心に刺さるものがあったら、ぜひ手に取ってみてくださいね~♬
記事内でご紹介した、他の記事です。
⇩ ⇩ ⇩ ⇩ ⇩
『夢をかなえるゾウ0 ガネーシャと夢を食べるバク』深堀り記事
https://shota-blog-life.com/a-real-dream/7556/
『成瀬は天下を取りにいく』『成瀬は信じた道をいく』深堀り記事
https://shota-blog-life.com/my-current-fad-books/7358/
『上京物語』深堀り記事
https://shota-blog-life.com/reading-for-the-12-months-of-2025/6569/
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